北九州市 時と風の博物館

日常の中で見過ごされがちな北九州市が誇るべき魅力や個性を、地域資源として私たち自身で編纂し、未来へ繋げましょう。

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読み語りで江戸時代へ

ライブシアター「白象くんがやって来た」

将軍様と白象くん
白象組大集合!
「白象くんがやって来た」は、「将軍様と白象くん」の原作者、故橋本賢作さんの絵本をもとに創作された物語です。時は江戸時代、8代将軍吉宗が「象が見たい」と言ったことから、はるかベトナムから長崎〜小倉の「長崎街道」を通って江戸に献上された象の史実を追ったものです。
江戸までのあまりにも長い旅を終えた白象くんは、はじめこそ吉宗に喜ばれたものの、すぐに吉宗の興味は失せてしまい、お金ばかり浪費せざるを得ないやっかいな珍獣とされて、世話もされなくなり・・・。
この歴史の断片から、権力者の独善・人間の身勝手さ、生き物の尊さ、豊かさへの恩恵を感じ取っていただけるよう物語は展開していきます。
この物語が、絵本の読み聞かせや人形劇など、いろんなスキルを持った主婦層を中心に、6年前にひとつの大きな「ライブシアター」となりました。第一回目こやのせ座での公演が大好評で、ここまで続いて今回で7年目。絵本の読み聞かせと人形とお芝居を中心に、物語に付随した様々な舞台演出が折り重なり、ひとつの舞台を作っていきます。
今年は、出来たばかりの「黒崎ひびしん大ホール」で8月19日(日)に上演。年ごとにライブシアターに関わる人の数も増え、今年はなんと出演者裏方トータルで108人もの人がこれに携わりました!また、当日は大ホール826席分のチケットが完売!本当に残念ながら、会場入口で帰っていただいた方々数知れず、大変ご迷惑をおかけしました。(>_<)
ご覧いただけなかった方のために、当日の様子を少しだけご紹介すると・・・
和の雰囲気に飾られた会場は、開演10分前から「南京玉すだれ」で早くも盛り上がり、開演後は「黒崎wavsav」の皆さんが、よさこいで華やかにオープニングを飾ってくれました。その後、白象くんが江戸にやって来たことを知らせる”チンドン屋”がビラをまき散らし、軽やかな音楽を奏でながら、会場を回っていきます。そしてこのあと、会場に白象くんが登場。会場をゆっくり歩き、舞台にあがり将軍吉宗公とその家来たちのもとへ・・・。
長崎街道の福岡県筑紫野市・飯塚市・北九州市にあった筑前黒田藩の六宿を結ぶ街道が、今年開通400年ということで、その歴史を子供たちに理解を深めてもらおう、という想いで、この催しがここまで大きく成長してきました。
来年の構想はまだわかりませんが、毎年毎年間違いなく大きな感動を残して終わるこの催しです。また、皆さんとお会いできる日を楽しみにしたいと思います。