北九州市 時と風の博物館

日常の中で見過ごされがちな北九州市が誇るべき魅力や個性を、地域資源として私たち自身で編纂し、未来へ繋げましょう。

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一角が切り取られたビル

大きな積み木のかたまり「リバーウォーク北九州」

切り取られたビルの向こうに見える小倉城
リバーウォーク北九州全景
小倉のまちの中心部を流れる大きな川「紫川」。
ゆったりと流れるこの川沿いに、大きな色とりどりの積み木を集めたような建物群があります。
大型商業施設「リバーウォーク北九州」
色とりどりの積み木の中身は、約120の商業施設や映画館、劇場や美術館分館のほか、放送局や新聞社など。さらには大学も併設されています。
キャナルシティ福岡や六本木ヒルズで有名な建築家、ジョン・ジャーディ氏によってデザインされた建物で、使用されている色にはそれぞれ意味があるようです。「茶色」は大地を、「黒」は日本瓦を、白は「漆喰壁」を、「赤」は漆を、「黄色」は稲穂を表しているんだとか。日本の伝統的な色彩が使われているんですね。
また、この施設のとなりには、北九州市役所や唐造りの名城として名高い小倉城がそびえており、これら全てをとらえたアングルは、いにしえの時代と近代とが混在した不思議な空間となっています。
さて、私がこっそり聞いた秘密をご紹介。
それは、茶色のビルの1階部分がほんの少し斜めに切り取られていること。
単にデザインの問題からそのような設計になっているとも考えられるのですが、これは、勝山橋の上から小倉城をのぞこうとした時に、ちょうどビルと重なった部分を、カットしたものだとか。
これで小倉城が望めるようになっているというわけです。
真相のほどは分かりませんが、「なるほどそうか」と思わせてくれるこの話。みなさんも、一度、勝山橋の上からのぞいてみませんか。
近代の向こうに、いにしえロマンがちらりとのぞいています。