日中の外気が３３度を超えるほど、
猛烈な暑さに包まれたこのまちでは、
夕暮れの時とともに、
上空がほんのりと淡い桃色を残しつつ
昼から夜の色へと、変化を始めます。
競演会場も同様に、
そんな“たそがれ”を待ちわびるように、
幟を立てた昼の山笠が、夜の山笠に姿変えを行い、
沿道にずらりと並んだ、
たくさんの観衆から大きな歓声があがります・・。
“光のピラミッド”と呼ばれるこの山笠は、
提灯の中の火によって、
沿道に日中のような激しい熱気を忍ばせます・・。
３０９個の提灯を１２段に重ねた大山笠と、
中学生が担ぐ小若山笠の計８基は、
「国指定第185号重要無形民俗文化財戸畑祇園大山笠」
の名にふさわしく、
男衆の“ヨイトサ”の掛け声とともに、
“炎のピラミッド”のごとく、
夜空に向かい、
熱気の渦を上昇させているように感じました。