北九州市 時と風の博物館

日常の中で見過ごされがちな北九州市が誇るべき魅力や個性を、地域資源として私たち自身で編纂し、未来へ繋げましょう。

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春吉の眼鏡橋

春吉の眼鏡橋

三角の張り出しとアーチ
穏やかな紫川の流れ
雨が少し止んだ後の眼鏡橋。
紫川上流に架かる石造で、二連のアーチの橋。
石材は紫川で採れた川石で造られたといわれている。
1917年に子守の少女が間に合わせに作っていた板の橋から転落死したことから、春吉地区住民が拠出した費用から、道原の石工、中山熊次郎氏と佐島栄治氏らによって建造されたといわれている。
もうすぐ100年、このアーチの橋も土木遺産である。この橋には流れをよくするために「鼻先」がある。
水流圧軽減するために三角の張り出しのような「鼻先」で、水流をやわらげ、また、川に流れてくる草木などの木っ端が引っかかりにくいようにできており、素晴らしい建築がなされている。
眼鏡橋との名前のように、ちょうど「鼻先」にかかる眼鏡のようにも感じる。(張り出しは後から増築された)
私が子供のころ(もちろん昭和時代)に、小学校の担任の教師がこの近くに住んでおり、川で泳いだ記憶がある。
もっと昔は道原や鱒淵のダムも無く、もっと速い流れだったのかもしれない。
今は、ダムによって流れは制限され、穏やかな流れとなっている。